物心ついた頃からずーっと絵を描いている。絵の学校にはいかなかったけど、若い頃から自分なりに努力をしてきたつもりだ。
私ももういい歳。でも絵の仕事をしたことは今まで一度も無い。
絵の仕事をしてみたい、という気持ちはある。今の時代、他者から声をかけられるようなレベルではなくても、仕事にする方法はいくらでもある。ココナラみたいな受注性のサービスとか。あまり画力がなくても内容を選ばないならアテはあるというのも本当だろう。それなのに今まで挑戦すらしなかったのは、いくつか理由がある。
■イラストらしいイラストが描けない。
説明が難しいんだけど、一枚絵として完成したような絵を描くのが凄く苦手だ。というか描けない、と言ってしまえるくらい自信がない。なんというか完成した絵のように見えないんだよね。構図とかトリミングとかだけの問題でもなさそう。丁寧に描いていても何故か手抜きに見えるとか…。ただの主観なんだろうか。ココナラみたいなのを覗いてみても、画力は正直拙いと思えるものでも、みんなちゃんと「完成作品」に見えて、自分のは見えなくて、落ち込んでしまう。この違いはなんなんだろうか…。
■キャラデザなどのセンスがない。
まずキャラデザしたり一時創作したり、というのに楽しみを見いだせない…。モチーフや資料を集めて組み立てることは、しっかり頑張ればそこまで無理なこともでないと思う。ただ、楽しさがないのにやるのもしんどいし、経験が少な過ぎて自分でOKを出せるものが出来るかも不安で、相手に満足してもらえるものが出来る自信が全然無い。ダサいという自覚もあるしね…。
■やる気がない。
結局のところこれに尽きる。「仕事をしたい」という気持ちとやる気が足りてない。挑戦してみたら？と言われることがあっても、行動に移すことが無かった一番の原因はこれ。
幸いお金に困っているわけでもないし、空き時間を目一杯好きな事に費やしたい、現状でも足りてないくらいなのに！というわけで、何か挑戦してみようかと思ってもすぐにその選択肢を取り下げてしまう。勿論絵は超好きなことなんだけど、好きなものを好きな時に描くことしかしたくない。好きなこと・やりたいこと以外意地でもほとんどやらない人間なので…。
もう、根本的・圧倒的に「仕事にする」には向いてないんだよね。仕事にしてる人もこりゃ無理だと思うことでしょう…。
さて、そんな出来ない言い訳をしっかり並べつつ、では何故その上で「仕事をしてみたい」と思っているのかというと…
曲がりなりにもここまで絵に人生を割いてきたのに、そういう経験が一切無いままなのは、絵を描く存在としてなんだか悲しい。仕事にしている人に対し、認められ実績があることに羨ましさと劣等感を感じてしまう。
…みたいな気持ちがあるからだ。
「絵に人生の多くを費やしてきた」という自負がある。実際絵に向き合ってきた時間はそれなりに多いと思う。割ける時間は人それぞれなので、どういう人と比較してどうだとかは置いといて…。そんないわば謎のプライドみたいなものが「仕事にする」への未練を持たせている。その内容に興味もやる気もないくせに。
それと身も蓋もないけどつまるところ、「まあまあ上手い方じゃないか？」という自負も。上を見たらキリがないにしても、まあそれなりに上手いと思ってもらえる範疇じゃないか？と思い込んでしまっている…。基本的には常に自分の理想とする人々と比べて見ているから下手くそ！って言いがち思いがちだけど。
要はポテンシャルは結構あると思いつつプロにはなれていないのが、自惚れの域を出られない証拠のようで、くすぶってしまうというか悔しいというか…。はっきり自信を持てず自惚れ過ぎじゃないかと思うのも事実で、だからこそ「実際試したらどれだけ通用するか？」が割り切れないんだと思う。
冷静に考えると、仕事にしている人・しようとしている人がおこなってきたような努力は、多分全然出来てないんだよな…。仕事どころか一枚絵としての完成度などを高める方向の努力も未だに出来てない。ずっと絵に向き合ってきたつもりでいたけど、もしかして全然そんなことは無かったのでは。え？じゃあなんなんだこのプライドは。ゴミじゃん。やっぱダメかも。
しかし実は、来年こそはココナラなどの受注サービスに挑戦するのを目標にしている。いい加減重い腰を上げたい。上手くいかないにせよ一旦現状でどう出来るか出来ないかをはっきりさせたい。
気まぐれだし、上旬は他に取り組まなきゃならないこともあるし（4,5月は完全に手が空かない上もしかしたらもう1月からヤバいかもしんない…えっ半年後！？）、急に二次創作でいっぱいになる可能性なんかもあるから、本当に挑戦出来るのか分からないけど。うーん、なんやかんやまた先延ばしになってしまいそう。こんな風にいつかやってやるぞ～って考えてる時が一番楽しいんだよね。典型的なワナビーだ…。
